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 信州総文祭で9日に閉幕した弁論部門で、長野県長野西高校3年、飯田芽生愛(めいあ)さんが最優秀賞に輝いた。バトントワリングの部活動に打ち込む傍ら、弁論にも力を入れてきた。児童養護施設で育った経験をふまえ、伝えることの大切さを訴えた。

 「みなさんは、児童養護施設についてどのようなイメージを持っていますか」

 初日の8日、全国71人の弁士で最初に登壇した飯田さんは、7分間のスピーチをそう切り出した。同年代の生徒ら数百人の聴衆が、生い立ちを語る姿を息を詰めて見守っている。

 小学校に入る前、父親に暴力を振るわれていた母親が自殺した。その暴力は自分に向かい、小学2年から児童養護施設で暮らす。

 「かわいそう、捨て子、荒れている……」「マイナスイメージが多いと思います。しかし実際は、そうとは言い切れません」

 気にかけてくれる職員がいて、年1回は旅行もある。高校で部活動に熱中する日々は、友人たちとそんなに変わらないと思う。ただ、気に掛かるのが高校を卒業して施設を出た後だ。進学には費用面でも壁がある。施設の子どもが巣立った後も、頼れる居場所を作ることが夢になった。

 2年前の秋、東日本大震災被災…

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