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 働き方改革関連法の施行によって適用が始まる残業時間の罰則つき上限規制について、厚生労働省は9日、労使が残業時間の上限を定める労使協定(36〈サブロク〉協定)を結ぶ際は、上限をなるべく下げ、原則の月45時間に「できる限り近づける」ことなどを求める指針案を公表した。

 残業時間の上限規制は、原則を月45時間などとした一方、繁忙月は100時間未満まで認めており、国の過労死認定基準となる「過労死ライン」ぎりぎりまで働かせることにお墨付きを与えるものだとの批判がある。こうした批判を踏まえ「上限ぎりぎりまでOKと容認する趣旨ではない」との姿勢を示す狙いがある。

 月45時間を超えて残業する人には、仕事を終えてから次に働くまでに一定の休息時間を確保するなど九つの健康確保措置を例示し、こうした措置から労使が選んだものを36協定に定めるのが望ましいとした。

 指針案は、9日の労働政策審議会(厚労相の諮問機関)に示され、大筋で了承された。指針は9月にも公布され、大企業への上限規制が始まる来年4月から効力を持つ見通し。ただ、指針に法的な強制力はない。

 厚労省は、労使が国の労働基準監督署に36協定を届け出る際の新たな書式も公表した。従来の1枚から2枚に増やし、原則を超えて働かせるケースなどについて、従来よりその理由を詳しく記入させる。指針案は「できる限り具体的に」定めなければならないとし、「業務上やむを得ない場合」などの抽象的な表現は認められないとした。(村上晃一)