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 スバルと日産自動車で明るみに出た排ガス・燃費のデータ測定をめぐる不正が、スズキやマツダ、ヤマハ発動機にも飛び火した。スズキは2年前にも燃費測定をめぐる不正が発覚しており、再発防止策に実効性が乏しく、チェック機能が働いていない実態が浮き彫りになった。

検査基準、甘い認識

 「書き換えや改ざんはなかった」。スズキの鈴木俊宏社長は9日、東京都内で開いた記者会見で重ねてそう強調した。検査データの改ざんが明るみに出たスバルや日産自動車に比べ、悪質な不正ではないとの思いが透けて見えた。だが、今回のスズキの不正は、改ざんをするかしないか以前の問題をはらんでいる。

 検査に詳しい管理職を配置していなかった▽検査員の速度基準の認識が不十分だった▽基準を逸脱した時の再試験などのルールがない▽1台ずつの検査時にモニターに表示される基準逸脱を示す数値が、検査の終了後にすぐ別の画面に切り替わってしまう――。スズキが明らかにしたのは、こんなずさんな検査実態だった。

 不正は静岡県内の3工場で見つかった。国内で自動車を組み立てる全工場で不正があったことになる。調査対象のほぼ半数にあたる6401台が検査条件を逸脱し、湖西工場での不正は調査対象の7割超に及んでいた。にもかかわらず、検査員19人に聞き取り調査したところ、「不正の認識があった」と答えた検査員は一人もいなかったという。検査条件を大幅に逸脱した不正も見つかっており、スズキは社内調査を続ける。

 スズキは2016年5月にも、三菱自動車に続いて燃費不正が発覚した。燃費測定の元データとなる「走行抵抗値」を違法な方法で測定し、正しい方法で測ったように記した書類を国に提出していた。他社に供給した車を含めて計26車種、計214万台で不正が見つかった。不正の責任をとって鈴木修会長がCEO(最高経営責任者)職を返上した。

 鈴木社長は当時も再発防止を誓…

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