[PR]

 スマートフォンが中心の生活になったとはいえ、仕事でもプライベートでも、きちんとしたキーボードの付いたパソコンはまだまだ重要なものです。パソコンの価値を変えるのはオペレーティングシステム(OS)であり、各社はそのアップデートに力を尽くしています。アップルの「macOS」も同様です。この秋には、新OS「macOS Mojave(モハベ)」が登場し、既存の利用者向けにも無償公開されます。モハベは、どのような点が変わるのでしょうか。7月に発売された最新のMacであるMacBook Proと合わせ、これからMacがどうなるのかを解説しましょう。(ライター・西田宗千佳)

ダークモードで「コンテンツに集中」して作業

 モハベには、外観上非常に大きな変化が一つあります。それが「ダークモード」(画像1)の導入です。これまで、Macの外観は白を基調にしてきました。紙は白地に黒の文字であり、それを模したからこそ、今の表示になっています(画像2)。一方で、ソフト開発者など、長時間画面を見続ける人の中には、あえて黒地に白の文字で表示することで、目に入る光の量を抑え、疲れを抑制している例も見受けられます。その施策の効果ははっきりしていませんが、自分が書いているもの、作っているものに集中しやすいのは事実でしょう。写真を扱う人の中にも、「画面を暗くして集中したい」という声があります。

 モハベで採用されるダークモードは、こうしたニーズに応えるためのものです。画面を見比べていただければ、大きな差があるのがわかります。「システム環境設定」で切り替えれば(画像3)、アプリも「ダーク」な表示に変わります。

 ただ、ダークモードが理想的に働くには、アプリの側での対応も必要です。アップル製のアプリは、ダークモードでの表示変更に対応済みですが、マイクロソフトなど他社のアプリはまだです。モハベが一般公開される秋以降に順次対応することになるでしょう。またダークモードであっても、ウェブの表示は白地に黒文字が基本で、変化がありません。写真やソフト制作などをする人が、自分が使うアプリでダークモード対応が終わった時に、使うかどうかを判断してもいいでしょう。そもそも、設定はいつでも切り替え可能で、リスクも一切ありません。

 なお、ダークモードとは直接関係ありませんが、今回からデスクトップピクチャ(壁紙)に「ダイナミック」という機能が追加されました。これは、時間の経過に合わせて絵柄が変わる機能を持ったデスクトップピクチャです。OS標準で用意されている「モハベ砂漠」(モハベの名前の由来になっている米国にある砂漠)の場合、昼と夜が時間に合わせて変わります。本記事で使っているデスクトップピクチャもこれです。ただし、自分でダイナミック対応のデスクトップピクチャを作る機能はありません。

乱雑なデスクトップが「スタック」で変わる

 見た目に関わることで、もう一つの大きなトピックが、ファイルの整理に関することです。日常的に作業をしていると、デスクトップの上にファイルが散乱してしまうという人はいないでしょうか。机の上だと思うと、普段使うものをとりあえず置いておくことになり、どうしても乱雑になりがちです(画像4)。

 モハベでは、この点への対策が行われました。「スタック」という機能の導入です。スタックは、ファイルを「書類」「ピクチャ」などの種類ごとに自動的にまとめてくれる機能です。フォルダーに分類されたようにまとまるので、デスクトップの上はすっきりとシンプルなものに整理されます(画像5)。クリックすれば、そのスタックの中にあるファイルの一覧を見ることができますし、そこからフォルダーなどへ移動やコピーもできます(画像6)。自動整理されるといっても、フォルダーに分けているのではなく、見かけ上はまとまっている形にしているだけです。そもそも、スタックの利用をオフにすると、デスクトップは元通りに戻ります。一時的に片付けたいと思った時にも便利ですし、そもそもスタックを常時オンにしておけば、デスクトップの上が乱雑になることもありません。

スクリーンショットや「iPhone連携」に改善

 この他にも、ちょっと不便だったことが改善された部分があります。

 一つめは、スクリーンショットを撮る機能の改善です。これまでにもmacOSには、スクリーンショットを撮る機能がありました。具体的には、「コマンド」+「SHIFT」+「3」もしくは「4」のショートカットキーで撮影ができました。「3」だと全画面が、「4」だと選択した領域の撮影です。また、QuickTime Playerを使うと、操作している画面を動画として記録することもできました。

 ですが、これらが全て別の操作であり、いちいち使い方を覚えないといけないのは面倒です。また、スクリーンショットを撮影した時に撮れたことがわかる動作がなく、不安であることも問題でした。

 そこでモハベでは、操作を一つのショートカットキーに統一しました。「コマンド」+「SHIFT」+「5」です。すると画面の下にはメニューが出てきて(画像7)、そこから撮影方法を選んで記録できます。全画面・選択領域の記録だけでなく、選んだウインドウのみでの記録も可能です。また動画記録もここからできます。従来の操作方法も残っているので、そちらを使ってもかまいません。この機能、従来は他社アプリを追加購入しないと使えなかったものですが、OSの標準機能になりました。

 もう一つ、筆者が注目する追加機能は、iPhoneやiPadをMacと共に使っている人にオススメする機能です。

 書類に資料として添付するため、レシートや小さなメモをiPhoneやiPadなどのカメラで撮影することは日常的に行われています。iPhoneのカメラアプリを呼び出し、撮影し、何らかの方法でMacへ転送するわけですが、これは意外と面倒な作業です。モハベではそれが簡単になります。右クリックすると現れるメニュー内にある「iPhoneまたはiPadから読み込む」を選ぶと(画像8)、近くにあるiPhoneやiPadのカメラアプリが自動的に起動し、撮影できる状態になります。撮影すれば、その情報は自動的にMacに転送され、文書に貼り付けられます。この時、「書類をスキャン」を選んでおくと、写真の中の文書やレシートと思われる領域を自動的に検出し、スキャナーで取り込んだようなきれいな形でデータ化してくれます。

 この機能を使うには、同じApple IDが使われているMacとiOS機器が同じWi-Fiに接続されている必要があります。

新Macは「パワー」「キーボード」を改善

 モハベは、現行のOS「macOS High Sierra(ハイシエラ)」が動作しているMacのうち、一部が動作対象外になります。ハイシエラの動作機種は、主に2010年以降に発売されたMacが対象で、一部2009年発売のMacBookを含むという形でした。しかしモハベでは、2012年以降に発売されたMacが動作対象となります。アップデートの対象とならない古いMacでは、モハベへのアップグレードができません。2011年以前のMacを使っている方の場合には、そろそろ買い替えを検討する時期と言えそうです。

 7月に、アップルは「MacBook Pro」シリーズの一部をリニューアルしました(画像9)。リニューアルされたのは、13インチと15インチのMacBook Proのうち、キーボード上段に「タッチバー」を内蔵したモデルです。最大の特徴は、CPUが最新のインテル・第8世代Core iプロセッサーに変更されたことです。特に15インチモデルは、CPUコアが従来の四つから六つに増え、パフォーマンスが大幅に向上しました。メモリーも最大32GB、ストレージも最大4TB搭載可能で、15インチモデルのパフォーマンス向上はかなりのものです。

 リニューアルの特徴として、キ…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら

こんなニュースも