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 在英の反体制NGO「シリア人権監視団」は12日、内戦が続くシリアで反体制派の最後の大規模拠点となっている北西部イドリブ県で武器庫が爆発し、12人の子どもを含む39人が死亡したと発表した。北部の反体制派支配地域では10日の空爆でも計53人が死亡しているといい、緊張が高まっている。

 AFP通信によると、トルコ国境近くのイドリブ県サルマダで発生した武器庫の爆発原因は不明だが、2棟の建物が倒壊したという。監視団はAFP通信に対し、死者の多くは過激派組織「シャーム解放委員会」(旧ヌスラ戦線)などのメンバーの家族らだという。同県は反体制派と旧ヌスラ戦線などの過激派組織が大部分を支配している。

 また、監視団によると、10日に北部の反体制派支配地域への空爆ではアレッポ県西部のウレム・アルカブラでの空爆で41人が死亡したほか、隣接するイドリブ県南部への空爆で12人が死亡した。監視団はAFP通信に対し、イドリブ県への攻撃はアサド政権軍もしくは政権軍を支援するロシアによるものだとしている。

 シリアでは、軍事的優位を固める政権軍側が南部の反体制派の支配地域をほぼ制圧。反体制派の大規模な拠点はイドリブ県一帯を残すのみとなっており、政権軍側が近く大規模攻勢に出る構えを見せている。(イスタンブール=其山史晃)