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日曜に想う

 「さあ行かう 一家をあげて南米へ」 ポスターが人々に移民として旅立つことを呼びかける。男が腕に妻と子どもを抱えるイラストも描かれている。

 大正末期のものだ。当時、移民を推進斡旋(あっせん)していた国策会社が作った。明治期から1990年代初頭まで、日本は移民を送り出す国だった。

 ポスターを紹介しているのは国際協力機構(JICA)の海外移住資料館(横浜市)。JICAの前身のひとつは戦後に海外移住の業務を担った機関だ。

 資料館の朝熊由美子館長によると、海外移住は出稼ぎとして始まり、まもなく移住先で家族とともに定住することが奨励されるようになったという。

 「戦後も家族帯同が中心でした」。戦地から多くの人が帰国した。食糧難もあり、生活がままならない人たちに外へ出ることを促してきた。ただ「移住した人たちは移住先で恩恵を受けるだけではなく、その国の発展に貢献する人たちでもあったと位置づけています」。

 移住先に家族で定住し、その社会に溶け込んで国づくりに携わる移民――。

 安倍政権は最近、外国人労働者受け入れ枠の拡大方針を打ち出した。だが、移民政策ではないという。滞在を原則5年までに限り、家族帯同を認めない。国を発展させる仲間とは考えないようだ。

 長期にわたり移民政策を遂行し続けたこの国の政府は、移民像をみごとに反転させた。

■総合的な移民政策…

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