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 たれ目に赤い唇が描かれた木魚、石でできたハイヒール――。デビュー50周年を迎えた歌手の和田アキ子さんにちなんだ工芸品を、愛知・三河地方の職人が作った。15日から同県岡崎市の西武岡崎店で展示販売する。

 同県幸田町の三河仏壇職人、都築数明さん(46)がデザイン。伝統工芸品のプロデュースなどを通じて西武と縁があった都築さんのもとに、和田さんのデビュー50周年記念事業を4月にした西武渋谷店(東京)から声がかかった。仏壇や漆、石工などの職人10人が和田さんにちなんだ工芸品9種を手がけた。

 デザインのほとんどを都築さんが担当した。仏具の木魚は楕円(だえん)形をうまく活用し、和田さんの特徴でもある黒々とした髪と大きく赤い唇を描いた。ほかに、和田さんが横を向いた時の髪形を模した草刈り鎌や、和田さんの拳をかたどった漆器なども。石製のハイヒールは、実際に和田さんが履いているものと同じサイズにしたという。

 一番苦労したのは鬼瓦のデザインだった。怖くするのか、かわいくするのか。「イラストを何度も描いて練った」。できあがったのは鬼のように小さな角が2本生え、口元には牙が飛び出した和田さんの顔だ。

 和田さんの所属事務所に企画のプレゼンテーションをした都築さんは、企画書を作るために和田さんについて書かれた本や著書などを読み込んだ。「まずは和田さんのことを知り、好きにならなければいけない」。そのうえで、和田さんの世界観を鬼瓦や石、漆といった三河の職人たちの工芸品にどう落とし込むかを考えたという。

 三河の職人の工芸品の展示販売は好評で、職人たちの地元でも開催することになった。鬼瓦や木魚はちょっと和田さんに怒られそうではあるが、都築さんは「今回は『笑って許して』がテーマ。面白い工芸品を作って、より広く三河職人の工芸品を知ってもらいたい」と話す。

 和田さんがモデルの工芸品を展示する「和田アキ子展」は15~20日、西武岡崎店1階の特設会場である。(大野晴香)