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 イタリア北部ジェノバで14日に起きた幹線道路の橋の崩落で、2年前に専門家が橋の架け替えの必要性を主張していたことに焦点が当たっている。橋は以前から構造的な欠陥が指摘されていた。

 この橋はイタリアの建築デザイナーの故リッカルド・モランディ氏の作で1960年代に完成。コンクリートを使う構造で、同構造の橋はベネズエラやリビアにもある。

 この橋について、2016年、ジェノバ大学の鉄筋コンクリート構造の専門家アントニオ・ブレンチッチ准教授が地元メディアのインタビューで、腐食が起きやすい工法で造られ、コンクリートの粘度の計算を誤ったことで当初、路面に凹凸ができたなどと指摘。修繕は費用が膨大になり、架け替えの方が経済的だと主張していた。

 ANSA通信によると、現場では、橋の別の部分も崩落する危険があるとして、周辺住民ら440人が自宅から避難した。避難の範囲はさらに拡大される見込みだという。

 ANSA通信は当初、崩落による死者は35人と報じていたが、15日になって、内務省の情報として、死者は31人で、負傷者のうち12人が重体と報じた。(ジュネーブ=吉武祐)