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 憧れの甲子園へ――。その一心で、自転車で4日間かけ、千葉県船橋市から阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)に来た高校生がいる。SNSで発信しながら旅を続け、アルプススタンドでも有名人に。木更津総合の勝利を願い、球場の内外で最後まで声援を送った。

 千葉県立浦安南高校の3年生で、野球部の主将だった湯原諒君(17)。今夏の西千葉大会で敗れ、7月中旬に野球部を引退した。

 だが、東・西千葉大会の決勝をテレビで見て、幼い頃からあこがれた夢舞台への思いがふくらんだ。「新幹線で行ってもつまらない。どうせなら自転車で行こう」と決め、バイトで約3万円の旅費を稼いだ。

 10日朝、通学用のママチャリにテントや寝袋を積んで船橋市の自宅を出発。ユニホームを切って作った旗には、往復の距離を「千葉←→甲子園 1100キロ」と記した。

 ツイッターに投稿するとすぐ話題に。野宿しながらの道中、何度もおにぎりや飲み物をもらい、SNSで知り合ったラーメン店に泊めてもらったことも。タイヤは2回パンクしたが格安で直してもらった。「日本って温かいな」と感謝をかみしめ、ペダルをこいだ。

 14日昼前、甲子園に到着。知人にチケットを譲ってもらい、15日の木更津総合の2回戦は同校の生徒と一緒に応援。17日はテレビで観戦し、「楽しませていただいた木更津総合と高校野球に感謝です」と取材に語った。21日まで滞在し、決勝を見届けるつもりだ。

 球場の内外で記念撮影や握手を求められ、人の温かさが身にしみた。「多くの人に助けてもらってここまで来られた。今後の人生で恩返ししたい」(松島研人)