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 77人が犠牲になった2014年の広島土砂災害。被災者にどう向き合うべきかと、ドキュメンタリー映画制作を通して模索していた大学生が、西日本を襲った豪雨に見舞われた。「あの日」から20日で4年。自ら経験することで、被災者の気持ちにより近づけた気がするという。

 広島経済大学4年の礒本(いそもと)高彰さん(21)。「防災」に関心があったが、4年前は受験勉強の真っ最中で、ボランティアに駆けつけられなかったことが、ずっと引っかかっていた。大学のゼミで昨年、同級生と2人でドキュメンタリー映画を作ることになり、広島土砂災害に向き合うと決めた。

 夫を亡くした女性は、何度も足を運ぶうち、カメラの前で話をしてくれるように。遺体が見つかったのは3週間後だったこと。そしてその日に夫が夢に出てきたこと……。「笑顔で『大丈夫だから。心配かけるような生き方だけはすんなよ』ってね」

 ヒマワリを植え続ける男性にも出会った。土砂が流れ込み、隣人の女性が犠牲に。空室になった隣の庭に毎夏、花を咲かせる。「花があった方が明るいけえ」

 取材を断られることも多く、投げ出したくなったことも。だが「話を聴かせてくれた人たちの被災経験はなかったことにできない」と思い直した。10人以上の言葉に耳を傾け、思った。「壊れた道は直せるけど、心は簡単には直せない」

西日本豪雨、思い出した避難者の言葉

 被災者たちの言葉が詰まった映画は約1年かけて完成。その1週間後、西日本を豪雨が襲った。

 7月6日夜、山あいにある広島県府中町の自宅前でも濁流が道を覆った。「まだ大丈夫」と言う母を説得し、家族と避難所へ。「山が崩れた。逃げなきゃ」。4年前に夫とそう言って避難した女性の言葉を思い出したからだ。

 避難所に着くとすぐ、所属して…

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