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(16日、高校野球 大阪桐蔭3―1高岡商)

 大阪桐蔭から11三振を奪った。高岡商のエース山田龍聖(3年)のベストピッチだった。二回無死一塁からは4連続奪三振。だが、それについては何も話せなかった。「すみません。全然覚えていないんです」。目の前の打者に、ただ没頭していた。

 三回1死一、二塁から逆転の2点二塁打を喫したあと、中軸を連続三振に取ったときもそうだ。「無我夢中でミットを目がけて投げた。エースとして、これで抑えなければという意地もありました」。さえわたったスライダーで藤原恭大は見逃し、根尾昂には空を切らせた。

 昨夏の甲子園。救援した1回3分の1で崩れた。その経験をぬぐいたくて、日本一を目指して自分を作り直してきた。本気だっただけに、逆に打たれた場面はよく覚えている。

 六回2死二塁。山田健太の左越え二塁打で追加点を奪われた。初球の直球だった。「甘い球を逃さない。今までの相手とは違った。あの1点があるかないかで、九回の追い上げも違っていたでしょう」

 いい試合だった、いい投球だった……。いいところは認めつつも、必ず「でも、勝ちたかった」というひとことが加わった。「やりごたえがあった。勝てないのは足りない部分があるから。自分の弱いところが出ました」。優勝候補と堂々と渡り合ったエースは潔かった。(隈部康弘)

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 ●吉田監督(岡) 「山田は高校生活でのベストピッチングだった。横川君の調子が悪かった二回にさらに点を取っていれば流れは全然違った」

 ●筏(岡) 3度、相手の二盗を刺す。「スタートが見えた瞬間、刺してやろうと思った。六回に俊足の藤原を刺せたのはうれしかった」

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