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(17日、高校野球 下関国際4―1木更津総合)

 「いけー!」

 八回裏2死満塁、オレンジ色に染まった三塁側の応援席から大歓声が起きた。その中には、木更津総合のマネジャー成海のどかさん(3年)の姿もあった。

 中学2年の後期、学校に行けなくなり、そのまま卒業した。家にこもる自分を鼓舞してくれたのが、テレビで見る高校野球だった。中3の夏、体を反らせながら全力で校歌を歌う木更津総合の選手たちにあこがれ、「自分もマネジャーとして一緒に歌いたい」と、受験して同校に進学した。

 入学後、憧れのマネジャーになり、部室の掃除やユニホームの洗濯に励んだ。「先読みして行動しよう」と心がけ、選手たちに「ありがとう」と感謝された。授業にも練習にも欠かさず参加し、高校の出席は皆勤。他のマネジャーと作った全国制覇祈願のお守りを全選手に贈り、甲子園での活躍を見守ってきた。

 だが、この日は、持ち味の強力打線が沈黙した。九回裏に1死一塁としたが、最後は併殺で終了。成海さんは「みんなで甲子園に来られて本当によかった。ここまで連れてきてくれたことに感謝したい」と声を絞り出すと、選手たちに惜しみない拍手を送った。(松山紫乃)