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 パキスタン下院は17日、7月の総選挙で勝利した正義運動(PTI)のイムラン・カーン党首(65)を新首相に選んだ。名望家や軍人が政治を動かしてきた同国で、実務経験のない元スポーツ選手のカーン氏の手腕に注目が集まっている。

 18日に宣誓をして首相に就任する。野党第2党だった正義運動のカーン氏は、与党の汚職体質を批判して支持を広げ、単独過半数には届かなかったものの、第1党に躍進。17日の下院(定数342)の首相指名投票で少数政党や無所属議員らの協力を得て176票を集めた。カーン氏は選出後の演説で「過去の不正を追及し、改革をもたらすことを約束する」と述べた。

 カーン氏は、パキスタンで人気の高いクリケットの元スター選手。汚職の撲滅や教育・福祉の改善など総花的な公約を掲げているが、まずは貿易赤字や国営企業の累積債務など経済の立て直しが急務だ。

 カーン氏は今のところ、政治に強い影響力を持つ軍部と良好な関係を保っている。軍部は対外的に強硬な姿勢を貫いていて、隣国インドやアフガニスタン、同国を支援する米国とのあつれきが増している。カーン氏と軍部との近い関係が、外交の足かせになるおそれがある。(クアラルンプール=乗京真知)