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(18日、高校野球 レジェンド始球式)

 「レジェンド始球式」最高齢の85歳。中西太さんが投じた一球はきれいな弧を描いて捕手のミットに収まった。「本番に強いやろ。練習じゃ一回も届かんかったからな」と、にっこり笑った。

 終戦間もない第31回(1949年)と第33回大会(51年)に高松一の中心選手として出場し、ともに4強入り。最後の夏はランニング本塁打を2本打った。「健脚だったからね。甲子園はスタンドが白くてボールが見えなかったのが一番の記憶かな」

 プロ野球西鉄でも豪打をとどろかせ、「怪童」と呼ばれた。

 「長く野球界でお世話になったが、スタートは甲子園。同じ場所で、最後にお役に立ててホッとしたよ」。冗談交じりに話すと、また相好を崩した。

 「球児たちには失敗を恐れず、思い切りプレーして欲しいね。まあ、思い切りやっとるな、今の子は。すごいよ」

 第33回大会でプラカードを持って中西主将の前を行進した宮浦(旧姓羽尾)敦子さん(85)=奈良県大和郡山市=も駆けつけ、「お互い長生きしましょう」と再会を喜び合った。(編集委員・安藤嘉浩