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 世界遺産・平等院(京都府宇治市)のミュージアム鳳翔(ほうしょう)館で、特別企画展「野生司香雪(のうすこうせつ)―釈尊に生涯を捧げた仏画家―」が開かれている。インドの寺院に釈尊の一生を表す大壁画を描いた日本画家の野生司香雪(1885~1973)が、7枚連作の絵画として制作した「釈尊絵伝」が初公開された。

 釈尊絵伝は、精密測定機器大手「ミツトヨ」の創業者で、仏教伝道協会を65年に設立した沼田恵範さんが、釈迦の一生を描いた連作絵画として、55年に野生司に制作を依頼。野生司は途中で脳出血を患いながら約4年をかけて完成させた。生まれてすぐに「天上天下唯我独尊」と話した誕生の情景や、集まった人たちが泣き崩れる死の様子などが細やかな筆致で描き出された。

 このほか、野生司が沼田さんに、絵の制作に「必ず着手する」と約束する手紙や、平等院塔頭(たっちゅう)の浄土院所蔵の誕生釈迦仏立像や涅槃(ねはん)図など、野生司や釈迦に関する資料が展示されている。

 鳳翔館の地上階では、仏教伝道協会が出す「一日一訓カレンダー」に掲載する写真のコンテスト入選作品32点のパネル展が同時開催中。9月14日まで。無休。午前9時~午後5時。平等院の拝観料(大人600円など)が必要。問い合わせは平等院(0774・21・2861)へ。(小山琢)