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 近江は18日、大会第14日の準々決勝第4試合で金足農(秋田)と対戦。1点リードで迎えた九回に2ランスクイズを決められ、2―3でサヨナラ負けとなった。2001年の準優勝の時に劣らない投打の活躍で勝ち上がってきたが、県勢初の優勝は来年以降に持ち越された。甲子園を湧かせた近江の選手たちには、スタンドから大きな拍手が送られた。

3年、笑顔で「ナイスゲーム」

 今大会屈指の好投手、金足農の吉田輝星(3年)を相手に、先制点をとったのは近江だった。

 四回2死二塁、打撃好調の6番住谷湧也(2年)が打席に立った。「3年生とまだ野球をやりたい。絶対打ってやる」。狙い球ではないチェンジアップを捉えた打球は、右越えの適時二塁打になった。3番家田陸翔(3年)が二塁からかえり、1点をもぎとった。

 先発したのは佐合大輔(3年)。低めにスライダーを丁寧に投げ込み、四回まで被安打3、無四死球、無失点に抑えた。「役割は果たせた」とマウンドを林優樹(2年)に譲った。

 五回、林は先頭打者を三振に仕留めたが、次打者に三塁打を浴びてその後スクイズを決められ、同点に追いつかれた。

 直後の六回、2番土田龍空(1年)に左翼線への二塁打が飛び出した。1死三塁となり、今大会これまで11打点と大活躍の4番北村恵吾(3年)に打席が回ってきた。直球を振り抜き、勝ち越し打に。「どうしても1点がほしかった。走者をかえせて本当に良かった」と力強くガッツポーズした。

 1点リードで迎えた九回の守りも、林がマウンドに立った。相手の応援に合わせて球場全体に拍手が湧き起こった。連打され、さらに四球を与えて無死満塁に。次打者に2ランスクイズを決められ、サヨナラ負け。「九回は何かあるなと思っていた。気持ちで負けてしまった」。林はその場で立ちすくんだ。

 「3年生の夏を終わらせてしまった……」。捕手の有馬諒(2年)はホームベース近くで倒れこんだ。力が入らなくなり、しばらく突っ伏したまま顔をあげることができなかった。

 林と有馬の2年生バッテリーは主将の中尾雄斗(3年)から「顔をあげろ。来年もまた戻ってこいよ」と最後まで笑顔でねぎらわれた。有馬は「この悔しさを悔しさのままで終わらせたくない。林と自分が周りを引っ張っていく」と最後は力強く話した。

 目を赤くした1、2年生に対して、3年生は笑顔で「ナイスゲーム」「いい試合やった」と声を掛け合った。8強進出に貢献した北村は「みんなの応援があって甲子園の舞台で自分を変えられた」と振り返った。(石川友恵、宮城奈々)

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