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広島原爆の残り火を、福岡県南部の山あい、八女市星野村が「平和の火」として受け継ぎ半世紀になった。村在住の陶芸家・山本拓道さんは、火をもたらした父・達雄さんの遺志を語り継いでいる。原爆に肉親を奪われたうらみと平和を願う赦しの間で葛藤した達雄さんと火の歩みを聞いた。

 いま思えば不思議なのですが、あの日、父がいつもの列車に乗っていたら、助かっていなかったかも知れません。

 《山本拓道さんの父、達雄さんは1945(昭和20)年8月、現在の広島県竹原市に駐屯する陸軍部隊に勤務していた。毎朝、列車に乗り、広島市内の司令部へ命令を受け取りに行くのが日課だった》

 ところが、6日の朝に限って、当番兵が父を起こすのを忘れたのです。父はいつもの列車に乗り遅れ、次の列車に乗りました。

 《車内は混み合っていた。呉線矢野駅(現在の広島市安芸区、爆心地から約9キロ)を過ぎ、もうすぐ広島駅に着くというころ、達雄さんは車窓から、広島上空に入ってくる米軍機B29の機影に気づいた》

 砲兵だった父は、B29をにらみつけ、「いま俺に高射砲を1門持たせたら、1発であれを撃ち落としてやる」と思ったそうです。その瞬間、目の前が真っ白になりました。

 《午前8時15分、広島で原爆…

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