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 第100回全国高校野球選手権記念大会に東兵庫代表として出場した報徳学園は、県勢として7年ぶりに8強入りを果たした。準々決勝で済美(愛媛)に惜敗したものの、地元の大声援を背に、堅い守備と最後まで諦めない攻撃で多くの観衆に強い印象を残した。

 甲子園での熱戦から一夜明けた19日、報徳学園の選手らはミーティングや部室掃除のため、午前9時に学園グラウンドに集合した。

 「九回の応援が一番心に残っています。東兵庫大会までは結果が出ず苦しみましたが、甲子園はその分本当に楽しい場所でした」と主将を務めた神頭(かんとう)勇介君(3年)は振り返る。卒業後も大学で野球を続けるつもりだ。「報徳で学んだことをいかしてチームを引っ張る存在を目指します」

 聖光学院(福島)との初戦で二塁打3本を放った小園海斗君(3年)は「日本一を目指したが果たせなかった。後輩には優勝を目指してほしい」と話した。次の目標は「アジア一」。9月に宮崎県であるU18(18歳以下)アジア選手権へ出場し、「昨年ワールドカップで優勝できなかった悔しさを晴らす」と意気込む。

 三塁を守った2年生の大崎秀真君は「一球で流れが変わる緊張感」が記憶に深く刻まれた。「先輩たちのおかげで甲子園を経験できた。1、2年生にもこの経験を伝えて、まずは秋季県大会で優勝したい」と抱負を語り、練習へ戻った。

 就任2年目の大角健二監督にとって、今大会は甲子園での初采配となった。「これまで甲子園は漠然とした目標だったが、選手の調子を大きく左右する大声援などを経験し、監督として視野が広がった」と話した。「チーム作りに手応えは感じたが、最終戦で消極的になってしまったのが反省点。戦術を進化させていきたい」

 第100回の記念大会を地元代表として盛り上げた選手たちは、ベスト8の誇りを胸に深緑のユニホームを脱いだ。

OBの強い絆・サポートに驚き

 記者は報徳学園担当として甲子園開幕前の今月2日から選手らと行動を共にし、密着取材してきた。

 まず驚かされたのは「報徳OB」の強いきずなと手厚いサポートだ。野球部のスタッフのうち、大角健二監督や礒野剛徳(たけのり)顧問、宮崎翔コーチらは全員甲子園を経験したOB。大会前には、大学などで野球を続ける卒業生がグラウンドに集まって選手たちを支えた。

 学園は甲子園からほど近い。試合当日は卒業生だけでなく、地元の人たちも大勢応援に駆けつけた。「近くて遠い甲子園」に久々に到達した喜びと熱気がスタンドを埋め尽くした。

 基礎練習に徹底して取り組む姿も心に残っている。ひたすらノックを受け、バットを振り、陸上トラックを走り込む。引退した選手たちが「つらかった」と口をそろえる徹底した練習が、夢の舞台で大いに生きた。「日本一」への夢を引き継いだ後輩たちが、「101回目」の夏に向けてどんな戦いをみせるのか。これからも目が離せない。(山崎毅朗)

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