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 インド南部のケララ州で今月上旬からモンスーンの大雨による大規模な洪水や土砂崩れが起きている。PTI通信は19日、197人が死亡し、60万人以上が約2千カ所の避難所に収容されたと伝えた。少なくとも数千人は孤立状態とみられ、当局は被害の全容の把握を急いでいる。

 現地からの報道では、モンスーンの季節が始まった5月からの被害を合わせると、犠牲者は350人を超えた。特に今月8日以降に激しい雨が降り続き、80カ所のダムや貯水池で水量が限界に達したため、緊急放水を開始。下流域で多くの河川が氾濫(はんらん)し、床上浸水する家屋が続出した。同州中部の中心都市コチの国際空港は、冠水のため閉鎖されている。同州首相は「過去100年間で最悪の洪水だ」と述べた。

 軍部隊がヘリコプターやボートで住民の救出に当たっているが、数が足りず、漁民の小舟も駆り出されている。救出されたばかりの女性は地元メディアに「家の周囲は首の高さまで浸水し、4日間、飲まず食わずだった」と話した。

 18日、上空から被災地を視察したモディ首相は、部隊を増派し、孤立した住民の救出を最優先するよう指示した。(ニューデリー=武石英史郎)