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 全国高校野球選手権大会が第100回を迎えたことを記念し、夏の甲子園でみなさんの心に残る試合を投票で選んだ「甲子園ベストゲームファイナル」。総投票数は41万2513票でした。

 昨年実施した「甲子園ベストゲーム47」で各都道府県の1位に選ばれた試合に99回大会の2試合を加えた中から「究極のベストゲーム」に輝いたのは、4万2559票を集めた1998年の第80回記念大会準々決勝、横浜(東神奈川)―PL学園(南大阪)。延長十七回の熱闘でした。

 「平成の怪物」松坂大輔投手は、今もプロ野球中日で活躍しています。松坂投手は投票結果について、「多くの人に強く記憶されているのは戦った選手としてはうれしいですね。自分の野球人生でも記憶に残る試合です」と喜んでいました。

 2位は4万2380票を集めた2009年の第91回大会決勝、日本文理(新潟)―中京大中京(愛知)。日本文理が九回2死から猛追した試合でした。

 3位は4万1733票を集めた第88回大会決勝、早稲田実(西東京)―駒大苫小牧(南北海道)。斎藤佑樹と田中将大が延長十五回を投げ合った試合でした。

ベストゲームファイナル

投票 甲子園ベストゲームファイナル結果

1位 横浜9―7PL学園(1998年)42559票

 延長十七回の名勝負。横浜はエース松坂が序盤に失点するも、全員野球で追いつき、最後は常盤の2ランで好敵手を振り切る。

2位 日本文理9―10中京大中京(2009年)42380票

 日本文理は九回2死走者なしから見事な猛追で5点を挙げ、1点差まで迫った。最後のアウトも強烈な三直だった。

3位 駒大苫小牧1―1早稲田実(2006年)41733票

 互いに八回の1点ずつ。早稲田実・斎藤は完投、三回途中から救援の駒大苫小牧・田中も力投。決勝再試合は早実が勝利。

4位 箕島4―3星稜(1979年)29764票

 奇跡の延長十八回

5位 佐賀北5―4広陵(2007年)27276票

 決勝戦の逆転満塁弾

6位 松山商6―3熊本工(1996年)23123票

 奇跡のバックホーム

7位 東邦10―9八戸学院光星(2016年)19725票

 九回に5点、劇的サヨナラ

8位 星稜2―3明徳義塾(1992年)15099票

 松井が5打席連続敬遠

9位 明徳義塾6―7横浜(1998年)12914票

 松坂の前にサヨナラ負け

10位 三沢2―4松山商(1969年)12352票

 史上初の決勝再試合

全ての投票結果はこちらから
11位以下も含めた全ての投票ランキングを発表しています。たくさんの投票、ありがとうございました。

三つのキーワード、全てが当てはまる名勝負

 甲子園の名勝負と言うと、三つのキーワードが思い浮かぶ。①延長戦②逆転③ライバル。

 横浜―PL学園には、そのすべてが当てはまる。延長十七回。春夏連覇を狙う横浜は3点先行を許し、最終的に逆転勝ちした。そして東西の横綱と呼ばれた両者のライバル意識。春の選抜大会でも準決勝で対戦し、このときも横浜が3―2で逆転勝ちしている。

 「平成の怪物」こと松坂大輔を、PL学園のエース上重聡は徹底的に研究し、投球フォームをまねたことも。2人で「0」を並べた延長十二~十五回を「幸せな時間やった」と振り返る。1番を打つ田中一徳は松坂の豪速球を打つため「目の前で指を動かして動体視力を鍛えた」。この試合4安打で、「1番嫌なタイプ」と松坂に言わせた。

 主将の平石洋介は捕手・小山良男の構え方で球種とコースを読み、三塁コーチから声で打者に伝達した。「松坂は難攻不落。それなら小山を混乱させようという意図もあった」

 松坂にしても「PLはあこがれ。特別なチームだった」と語る。選抜大会で三塁線にタイムリー二塁打を打たれた古畑和彦を「PLの4番。もちろん意識した」と言い切る。苦しい投球の中、「いいボールがいった。古畑にも打たれていたら、一方的な展開になっていたかもしれない」。

 最大のライバルを退けた横浜は準決勝で6点差を逆転して明徳義塾(高知)を下し、決勝では松坂が京都成章を相手に無安打無得点試合を達成。延長十七回はドラマ続きとなった第80回記念大会を象徴する名勝負となった。

 さらに「松坂世代」と呼ばれた選手たちがその後もプロ野球などでプレーし、主役は今も中日で活躍している。物語の続編がまだ続いているのも、ファンにとってはたまらない。(編集委員・安藤嘉浩

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 投票期間はインターネット総合情報サービス「バーチャル高校野球」で6月6日~8月18日。対象は昨年募った「ベストゲーム47」の各都道府県1位に、99回大会の2試合を加えた。