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 「一休さん」として知られる一休宗純禅師ゆかりの大徳寺・真珠庵(しんじゅあん、京都市北区)で、襖絵(ふすまえ)約40面が約400年ぶりに新調され、23日に報道陣や関係者向けの内覧会が開かれた。一般向けには9月1日~12月16日に公開される。

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 「それぞれの世界で高名な方たちが二つ返事で引き受けてくれた。こんな幸せなことはない」。真珠庵の山田宗正住職(63)はそう感謝の気持ちを口にする。

 真珠庵の襖絵は古いもので500年以上もの間、倉庫などにしまわれることなく、寺の調度品として大切に使われてきた。だが、「降る時はあほほど降って、乾く時はあほほど乾く。近年のこの異常気象で傷みが激しくなった」(山田住職)として、3年ほど前から8年計画で順次修復することにした。

 その代わりにと、山田住職と古くからの友人である漫画家の北見けんいちさんや、座禅会に参加してくれたアニメ映画監督の山賀博之さん、ゲームのアートディレクター上国料勇さんらに声をかけた。「アカデミックな日本画というのもあったかもしれないが、たまたま私が飲んだり食べたりする人にそういうジャンルの方が多かった」と山田住職は言う。「若い世代の人にも親しんでもらえるはず」

 テレビアニメの一休さんはとんちで有名だが、実際の一休禅師は酒や女性を好み、権威への批判を繰り広げるなど、破天荒な言動で知られた。山田住職も趣味がオーディオで、酒やハードロックが大好き。真珠庵の裏手には手作りのピザ窯まである。今年3月に出した本のタイトルは「何をやっても、だいじょうぶ」(飛鳥新社)だ。

 「一休さんは取り繕うことなく全てをそのまま見せちゃうけど、単なる破戒僧ではなくて、みんなから認められていた。それだけの人徳、魅力があった」と山田住職。「同じようにはいかないかもしれないが、一休さんの生き方や精神は伝えていきたい」(向井大輔)