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 出血を止める働きをする血小板をiPS細胞からつくり、血液の難病患者に移植する臨床研究を、京都大のチームが厚生労働省に申請したことが19日、わかった。同大は近く、計画を公表する。厚労省の部会で29日、審議される予定。認められれば、目の組織や心臓、脳の神経に続いて、iPS細胞を実際の患者に用いる臨床応用となる。

 関係者によると、治療対象は、血小板などが減少し出血が止まりにくい再生不良性貧血で、他人の血小板では拒絶反応が起きやすいタイプの患者。患者自身の細胞をもとにしたiPS細胞から血小板をつくり、患者本人に複数回輸血し、1~2年かけて安全性を確認する。

 患者自身のiPS細胞からつくった組織を移植するのは、理化学研究所が2014年に実施した目の難病の患者に、網膜組織を移植したのに続く2例目。

 血小板の製剤は現在、献血によってつくられているが、少子高齢化の影響で献血する人が減り、将来的に不足が深刻化することが懸念されている。計画を進める京大の江藤浩之教授らは、iPS細胞からつくった血小板の製品化もめざしており、企業のメガカリオン(京都市)が今後、米国と国内で治験を始める計画を立てている。