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 金足農(秋田)のアルプススタンドで、ここぞという場面で流れる曲がある。「Gフレア」。甲子園を本拠地にするプロ野球阪神のライバル、巨人のチャンステーマだ。ただ球場を訪れた地元の野球ファンたちも手拍子を合わせ盛り上がっており、金足農の勝利を呼び込む一曲となっている。

 「ォーォーォーォー」。しゃがみ込んだ生徒たちが小声で口ずさむ。急に金管楽器と太鼓のボリュームが上がると、一斉に立ち上がってメガホンをたたき、振り回す。「オーオーオーオッ!オオーオオッ!」

 金足農の応援に「Gフレア」が加わったのは今夏の甲子園から。元々は秋田大会3回戦で戦った能代などが演奏していた。野球部から吹奏楽部にオファーがあり、8月初旬の1週間で習得したという。楽譜はなく、「耳コピ」。抑揚をつけるアレンジのアイデアも、対戦校から拝借した。

 この曲に球場全体の観衆もノリノリだ。逆転サヨナラ勝ちをおさめた18日の準々決勝九回裏には、金足農のアルプスだけでなくバックネット裏や外野席からも手拍子がおきた。20日の準決勝でも演奏され、チームと観客を盛り上げた。

 吹奏楽部部長の熊谷望愛(のあ)さん(3年)は「球場のお客さんものってくれて心強い。決勝でも100%の力で演奏します」と話した。(狩野浩平)