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 第100回全国高校野球選手権大会第15日は20日、甲子園球場で準決勝があり、第2試合の済美(愛媛)―大阪桐蔭(北大阪)の試合前、東北(宮城)出身の佐々木主浩(かづひろ)さん(50)が「レジェンド始球式」に登板し、大観衆をわかせた。

 現役時代は抑えとして、日米通算381セーブを挙げ、その堂々たる投げっぷりから「大魔神」と呼ばれた佐々木さん。スタンドから決め球だった「フォークを投げて」との声も飛ぶ中、力強い真っすぐをミットに届かせた。久々に来たという甲子園。「雰囲気が全然違う。バッテリー間を遠く感じるが投げやすい。いい緊張感の中で投げられた。気持ちも若返った」

 「KKコンビ」としてPL学園で甲子園をわかせた「桑田、清原世代」の一人だ。その友情はいつまでも揺らがない。始球式に向け、清原和博さんにキャッチボールの相手を1日務めてもらい、この日は球場入りする前、第1試合で同じように始球式で投げた桑田真澄さんとがっちり握手を交わした。

 甲子園大会は2年の夏から3季続けて出場し、3年の春夏はともにベスト8に入った。その思い出として、分厚い胸に今も残るのは3年夏の最後の試合だ。初出場ながら快進撃を続けた甲西(滋賀)に逆転サヨナラ負けした。

 「悔しさをバネに大学に行って、プロに行けた。そういう悔しさを持ってやっていた」

 竹田利秋監督のもと、東北勢初の深紅の大優勝旗をめざした。そこで得たものは小さくない。「友だち、和、チームワーク。みんなで苦しい練習をした。練習はうそをつかない。練習をすれば甲子園に来られるし、甲子園で勝てると学んだ」

 準決勝第1試合では、東北勢初の優勝を狙う金足農(秋田)が、初の決勝進出を決めた。その雄姿を、佐々木さんは甲子園の控室のテレビで見守った。「金足農の野球を見ていると、ワンアウトから送るなど、高校野球らしい野球をする。しっかりした指導者の下でやっている」。エースの吉田輝星投手については「真っすぐの質がいい。速いだけでなく」。そして、「東北人としては何とか明日、頑張って欲しい」とエールを送った。(笠井正基)

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