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 20日の準決勝で、秋田県勢として第1回大会以来103年ぶりの決勝進出を決めた金足農(秋田)。試合後、おなじみとなった「全力」で歌う校歌は、選手や生徒たちの心のよりどころとなっている。

 ♪可美(うま)しき郷 我が金足 霜しろく 土こそ凍れ 見よ草の芽に 日のめぐみ 農はこれ たぐひなき愛――。試合後、ホームベース前で日大三(西東京)に2―1で競り勝った金足農の選手18人が、体を大きく反らせながら笑顔で歌い上げた。

 1928年の開校。校歌の作詞は近藤忠義氏、作曲は「春が来た」「朧(おぼろ)月夜」などで知られる岡野貞一氏だ。渡辺勉校長によると、「開校以来、歌い継がれてきた」。1番だけで約1分半ほどあり、普段の学校行事では「入学式や始業式などで必ず歌う全校生徒のよりどころだ」という。

 野球部は、あいさつや試合中の声かけなどあらゆる場面で「全力の声」を出すのをモットーとする。勝った際の試合後の校歌も、一昨年秋から体を反って全力で歌い上げるようになったという。

 エースの吉田輝星君(3年)を軸につかんだ103年ぶりの決勝。渡辺校長は「甲子園で一度でいいから校歌を響かせて欲しいと思っていたが、ここまで来た。最後の1回、ぜひ響かせて欲しい」。(古庄暢)