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 沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事の急逝に伴う県知事選の構図が事実上、固まった。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設反対を訴えてきた「オール沖縄」勢力が沖縄3区選出の自由党の玉城(たまき)デニー衆院議員(58)を擁立。自民・公明両党が推す前宜野湾市長の佐喜真(さきま)淳(あつし)氏(54)との一騎打ちの構図となる。

 玉城氏は21日、所属する自由党の小沢一郎代表と国会内で会談した。その後、記者団に「翁長知事が亡くなった後の非常に重要な意味を持つ選挙だ」と語った。翁長氏の後継候補を選ぶオール沖縄勢力の「調整会議」は22日にも会合を開き、玉城氏の擁立を確認し、正式に立候補を要請する見通しだ。

 9月13日告示、同30日投開票に早まった知事選。擁立劇は、急転直下だった。調整会議は17日の会合で、所属する各団体が推薦する人物の名前を書いて投票し、両副知事ら5人の名前が挙がった。その中に玉城氏の名前はなかった。

 ところが、その日の夜から翌日にかけて、翁長氏が亡くなる数日前に録音した音声の存在が判明。玉城氏と、県内でスーパーなどを展開する「金秀(かねひで)グループ」の呉屋守将(ごやもりまさ)会長の名前が挙げられていた。

 翁長氏による事実上の「後継指名」。呉屋氏が固辞したことで、一気に玉城氏擁立の流れができた。県政与党の県議は「死んでも翁長氏が沖縄の政治を動かしている状態だ」と言う。

 玉城氏は米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対の立場をとる一方、自由党に所属して自らを「保守」と称す。2009年の衆院選で民主党から立って初当選。その後は小沢氏と行動を共にして、現在4期目で自由党幹事長を務める。ラジオDJや沖縄市議を経て沖縄での知名度もある。

 20日のTBSラジオの番組では「オール沖縄は、イデオロギーではなくアイデンティティーだ」と語った。オール沖縄の国会議員からは「保革を乗り越え、翁長氏の遺志を継げる立場として適任だ」との声が上がる。

 課題は、4年前に翁長氏を当選させた時のように、オール沖縄が一枚岩になりきれるかどうかだ。玉城氏擁立に対しても、翁長氏の音声の開示を求めるなどの反発がある。そもそも保守層の一部が離れ、オール沖縄内部における共産党の影響力が強まっていることへの警戒感も強い。

 立憲民主党幹部は「共産党が前面に出てこなければ勝てる」と語り、保革対決の構図となることを避けたい考えだ。共産党幹部も「保守から革新までの枠組みは大事にする。ちゃんとわきまえている」。各党とも、重要な課題との認識では一致している。

 選挙戦になれば、辺野古の埋め立てを強硬に進めてきた安倍政権のありようを問う戦いになる。

 オール沖縄勢力の国会議員は「ここまで来たらまとまってやるしかない。まとまらなければ、結局は自民党が喜ぶだけ」と語る。まずは玉城氏がどのような選挙態勢を構築するかが焦点となりそうだ。(山下龍一、伊藤和行)

■佐喜真氏擁立、自公…

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