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 戦前からの歴史を刻む木製家具を捨てるのは忍びない――。9月に新キャンパスへの移転が完了する九州大で、旧キャンパスの机や本棚などを廃棄処分から「救出」するプロジェクトが進んでいる。その後の活用法について、学内外で新たな道も探っている。(渡辺純子)

 引っ越しトラックが行き交う九大箱崎キャンパス(福岡市東区)。人気(ひとけ)の消えた実験室に22日、黒光りし、どっしりとした木製の机や椅子などが残されていた。本棚には「農學部」のプレートが貼られている。

 九大総合研究博物館の三島美佐子准教授(49)によると、ほとんどが戦前からある家具。三島さんは、「廃棄」という赤字に×がつき、「博物館再利用」のシールが貼られたものを次々と同僚と運び出した。「新しいキャンパスでは使いづらいかもしれないけれど、別の場所なら生かせると思うんです」

 九大箱崎キャンパスは、九州帝国大として1911(明治44)年に創設された。戦火に遭わず、大規模な更新もされなかったため、明治末期から戦後の木製家具が数多く残ってきた。家具史に詳しい新井竜治・芝浦工業大特任教授は「購入日や価格などを記した台帳もほぼ完全に保存されており、歴史資料として一級品。これほど量のそろった網羅的コレクションは他にない」と絶賛する。

 転機は2005年に始まった伊…

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