[PR]

 映画を見る時はかなりスクリーンに近い席を選ぶ私ですが、今回はそうでなくて良かった。最前列だったら気絶してましたよ、ヤン・シュバンクマイエル監督の長編最新作「蟲」。ガイコツや生肉や内臓をコマ撮りアニメで動かしグロテスクでフェティッシュな世界を作り出してきたチェコのシュールリアリズムの巨匠が、今回、選んだのは虫です。画面いっぱいに、リアルな虫たちがザザザザァー、虫たちがゾワゾワゾワ~、虫たちがギギギギーッ……。いやー、キモかった。

 振り返れば学生時代に、本物の野菜や金物を使ってアルチンボルドのだまし絵を動かした短編アニメ「対話の可能性」(1982年)に衝撃を受けてファンになり、1990年の初来日時には講演を聴きに行って同人誌にリポートを書き(←やってることが今と変わらない)、実写ベースの長編(キーポイントでアニメを使う)にシフトした後もその作品を追い続けてきました。

 魚のコイに足の指を吸わせるとか、指サックの束で全身を愛撫(あいぶ)するとか、丸めたパンを大量に鼻の穴に突っ込むといった様々なフェティシズムに取りつかれた男女が入り乱れるヘンタイ大行進映画「悦楽共犯者」(96年)という最高傑作に打ち震えた時は既に新聞記者となっており、ついに2001年、インタビューする機会を得ました。切り株で作った赤ん坊が怪物化するホラータッチの長編「オテサーネク」の公開時でした。

 「私にとってアニメーションは…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら