大村治郎
時代や地域によって変化する多様な仏教美術の世界を紹介する特別展「仏教美術の名宝」が9月8日から10月14日まで、泉屋博古館(せんおくはくこかん、京都市左京区)で開かれます。ガンダーラの石彫、中国や朝鮮の金銅仏、日本の木彫仏や仏画など約50点が出展されます。
その中で注目される1点が、京都市左京区八瀬近衛町(やせこのえちょう)の妙伝寺(みょうでんじ)の本尊「鍍金菩薩半跏思惟像(ときんぼさつはんかしいぞう)」。右手を頰のあたりに上げ、思索にふける姿を表しています。大阪大学の藤岡穣(ゆたか)教授(55)=東洋美術史=が蛍光X線分析で金属の成分を調べ、日本や中国の仏像に比べて錫(すず)の多いことが判明しました。額に水平に刻まれた毛筋や装飾品の竜のデザインも考え合わせると、7世紀ごろに朝鮮半島で作られた金銅仏の可能性が高いことがわかりました。妙伝寺は、天皇の大礼や大喪の時に輿(こし)を担いだ八瀬童子(やせどうじ)の菩提寺(ぼだいじ)として知られます。
特別展を担当する同館上席研究…
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