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 過剰融資のおそれがある銀行カードローンについて、国内106行の約9割が、何らかの融資上限枠を設定したことが金融庁の調査でわかった。同庁が各行のカードローン業務に目を光らせるようになり、銀行側も対応を打ち出さざるを得なくなったようだ。

 カードローンをめぐっては全国銀行協会が昨年3月、各行に過剰融資の防止策の策定を求める「申し合わせ」をした。申し合わせ1年後の状況(今年2月末時点)について、金融庁が国内の地方銀行とネット銀行の対応を調べた。

 同庁によると、融資の限度枠を設定していた銀行は全体の88%にあたる93行で、申し合わせ前の58行(55%)を大きく上回った。59行(56%)は他行分も含めた融資額を借り手の「年収の2分の1」、9行(8%)は「同3分の1」までとしていた。

 借り手の返済能力を測る「年収証明書」については、96行(91%)が50万円超を貸す際には提出を求めるようになり、以前の12行(11%)から増えた。テレビCMをする銀行は、以前の43行(41%)から23行(22%)に減った。「年収証明書不要」などの「不適切な文言」については全ての銀行が広告から削除した。

 金融庁は昨秋から、3メガバンクや残高の多い地銀など計12行に立ち入り検査を実施。貸金業と異なり融資上限がない銀行業界に対し、過剰融資の防止を求めた。各行の対応はある程度進んだが、今回の調査では、借り手の資産状況の変化を追跡するなど「融資後」の手当てはまだ十分でないこともわかった。同庁は「多重債務の発生抑制へ、引き続き監視をしていく」という。(榊原謙)