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 非鉄金属大手・三菱マテリアルグループの品質データ改ざん問題で、東京地検特捜部が、不正が発覚した複数の子会社を7月に不正競争防止法違反(虚偽表示)の疑いで家宅捜索していたことが関係者の話でわかった。三菱マテ本社(東京)も関係先として捜索した。特捜部は担当社員らから事情聴取するなど改ざんの実態解明を進めている。

 特捜部は7月、製品の品質データ改ざん行為を巡り、法人としての神戸製鋼所を不正競争防止法違反(虚偽表示)の罪で起訴している。三菱マテも神鋼と同様に、製品の安全性は確認済みとしていたが、不正の規模が大きく、納品先も広範囲にわたることなどから、特捜部は強制捜査が必要と判断したとみられる。

 関係者によると、捜索対象になったのは子会社の三菱電線工業(東京)、三菱アルミニウム(同)、ダイヤメット(新潟市)など。

 三菱マテの最終報告書などによると、不正はこの3社と子会社の三菱伸銅(東京)、立花金属工業(大阪市)、本社直轄の直島製錬所(香川県直島町)で行われていた。子会社の不正は古いもので1970年代からあり、製品の出荷先は延べ825社にのぼっていた。関西電力大飯原発や高浜原発、航空機に使われるゴム製品などで、強度や寸法が顧客の求める基準に達していないのに、不正に検査の測定値などを書き換えて出荷したケースもあったという。

 また、不正が確認された子会社5社のうち、少なくとも三菱電線工業や三菱伸銅、三菱アルミでは、社内に改ざんを指南するマニュアルや書類が残されていたこともわかっている。特捜部は捜索で押収した関係書類をもとに、不正の期間や規模などについて、裏付け捜査をしているとみられる。

 三菱マテでは今年6月、本社精錬所の不正発覚を受け、竹内章氏(63)が社長を引責辞任し、代表権のない取締役会長に就任している。同社は23日、「司法手続きに関する質問については、回答は差し控える」とコメントした。