[PR]

 イラストレーターの伊野孝行さん(46)による「オトナの一休さん」を見ると、一休禅師が松林でマイク片手に気持ちよく歌っている。囲んでいるのは弟子や同棲(どうせい)した女性、親交のあった新右衛門ら。伊野さんが絵を担当し、2016、17年にNHKのEテレで放送された同名のアニメ番組の登場人物たちだ。

 この番組は、一休禅師や弟子が残した文献をもとに、「法要の夜に美女と」など、一休さんの破天荒なエピソードを5分のアニメにしたもの。襖絵にはアニメのテーマソングになった漢詩や、一休禅師の著書とされる「一休骸骨(がいこつ)」にちなんだガイコツたちも盛り込まれた。

 東京在住の伊野さんは、「初めての襖絵で一発勝負。集中して描きたかった」と、2泊3日で一気に仕上げた。アニメのために800枚近く描写してきた一休さんの集大成のつもりだったという。伊野さんは「心を遊ばせてくれる絵」が好きで、「この絵も見た人がそういう気持ちになればいいな。寝転んで見てください」。(向井大輔)