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魚河岸ものがたり:6

 築地市場に隣接する「場外」。イタリア料理店「築地パラディーゾ」は水色の店構えが特徴だ。名物パスタには、旬の貝がごろごろ入っている。

 「本日入荷の貝類とチェリートマトのリングイネ」は、2011年秋の開店時からの定番メニューだ。ランチはサラダなど付きで1480円、夜は貝類が増えて1皿2600円。オイルが付いた指先をぬぐいながら、手づかみでアサリやムール貝をしゃぶり、ようじでツブ貝をとり出す。貝の旨(うま)みが口の中にあふれ出す。

 「イタリアの港で漁師が食べるパスタ。魚河岸近くの築地っぽいと思ったので」とオーナーシェフの久野貴之さん(44)。この「本日入荷の……」メニューを支えているのが築地市場の仲卸「て良(りょう)」だ。

 7年前、久野さんは数多くの貝が並ぶ「て良」の店先を見て、旬の様々な貝をたっぷり使ったパスタを店の看板にしようと思い立った。しばらく、毎朝「て良」を訪れては貝を1個むき、新鮮さや身の大きさを確かめて買った。「て良」のおかみさん、井上すみ子さん(72)は「そこまでする人はなかなかいない。いい貝を真剣に探していると思った」と振り返る。

 「て良」が一日に納める貝は数…

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