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記事の要約

・避難所では適切な温度管理を

・布団の敷きっぱなしはNG。日光干しか通風乾燥を

・避難所では下痢や風邪などが流行しやすい。手指を清潔に

・エコノミークラス症候群を防ぐため、水分補給と定期的な運動を

・アルコールとコーヒーは飲んだ以上に水分が体外に出る

・持病の薬は1週間分を備えておく

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 厚生労働省は、避難所生活で病気にならないためのガイドラインをつくり、注意を呼びかけている。感染症を防ぐために手指を清潔に保つことや、エコノミークラス症候群防止のため水分をとり、定期的に運動することを求めている。

 まず、良好な居住環境を保つために、避難所内の適切な温度管理が必要だ。暑い場合はできるだけ換気し、日差しを遮るようにする。朝晩は冷える可能性も考え、床に直接ではなく、マットや畳を敷いて座る。

 衛生面では、布団を敷きっぱなしにせず、日光干しや通風乾燥させる。ゴミは捨て場所を決めて封をし、ハエやゴキブリの発生を防ぐ。食中毒予防を念頭に、食事やトイレ後は手洗いをし、水が確保できなければウェットティッシュを使う。入浴ができない場合は、温かいタオルで体を拭く。

 避難所での集団生活では、下痢などの消化器系感染症と、風邪などの呼吸器系感染症が流行しやすい。手洗い・うがいを励行し、水がなければ擦り込み式エタノール剤やウェットティッシュを用意する。ノロウイルス対策のため、下痢や嘔吐(おうと)物に直接手に触れることは避ける。

 エコノミークラス症候群の予防も重要だ。

 食事や水分を十分にとらない状態で長時間座り、足を動かさないと、血行不良が起こって血栓ができやすくなる。血栓が足から肺などへ移り血管が詰まると、肺塞栓(そくせん)などを誘発する。この症状がエコノミークラス症候群だ。

 特に狭い車内で避難生活を送る人は、定期的に体を動かし、十分な水分をとる心がけが必要。ただ、利尿作用があるアルコールやコーヒーは、飲んだ以上に水分が体外に出るので避ける。

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持病の管理

 通院先が被災すると、患者は大きな影響を受ける。

 日本透析医会によると、人工透析は週3回必要で、3~4日間しないと命に関わる。東日本大震災では、本来の施設で透析を受けられなかった患者が約1万人いたが、被災しなかった施設にたどり着けた患者は、そこで透析を受けられた。山川智之常務理事は「透析患者の半数以上が高齢者。災害時に、どう透析施設に来てもらうかが課題だ」と話す。

 政府が想定する南海トラフ巨大地震のような大災害では、救助を待つ時間が長くなり、物資が行き渡るまでに時間がかかるため、少なくとも1週間分の生活の備えが必要とされる。

 災害派遣医療チーム(DMAT)の担当者は「東日本大震災では病院で薬が足りなくなる事態もあった。糖尿病患者が使うインスリンがすぐに手に入らないかもしれない。予備の薬を持つなど、まずは自らの備えをしてほしい」と話す。

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