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 同じひとり親でも、婚姻歴がないだけで所得税や住民税が重くなる――。そんな現行制度への不満が高まっている。政府・与党は税制の見直しについて年末までに結論を出す予定だが、自民党や政府内には異論もあり、先行きは見通せていない。

 「死別でも離婚でも未婚でも、ひとり親の大変さは同じ。なぜ、婚姻歴がない人だけ負担が重いのか」。未婚のまま子育てを続ける九州北部の40代女性は憤る。

 負担に差が生まれるのは、配偶者と死別や離婚をしたひとり親の年間所得から一定額を控除し、税負担を軽くする「寡婦控除」のためだ。1951年、戦争で夫を失った妻を支える目的で創設されたが、婚姻歴のないひとり親は法律上の「寡婦」とみなされず、控除が受けられない。一方、結婚せずに出産したが、その後別の男性と結婚して離婚した例など、一度でも法律婚を経ていれば適用され、同じ生活実態でも税負担に格差が出ている。

 女性は元婚約者と同居していた9年前に息子を身ごもった。最初は相手も妊娠を喜んだが、婚姻届を出す直前になって態度が急変。「子どもなんかいらない」と悪態をつき、暴力をふるうようになった。

 おなかを殴られたり、階段から突き落とされたりと、暴行は日に日に激しさを増した。流産の危険を感じた女性は、逃げるように家を出た。その後、無事に出産を終えたが、元婚約者とは連絡が取れなくなったという。

 寡婦控除のことを知ったのは、3年前に息子の難病疾患が見つかったのがきっかけだった。看病のため、正社員からパートに転職。その年の年末調整で、所得税約2万5千円の還付を受けた。だが、その後、会社が誤って寡婦控除の適用を申請していたことが判明。翌月、還付は取り消され、返納と追徴を求められた。

 女性は現在、月十数万円の収入…

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