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災害に備えて買い込んだ避難グッズ 上手な備蓄方法を専門家に聞いた

 国が防災基本計画で推奨している備蓄は、1週間分。「そんな量は無理だ、という人がいるかもしれません」。防災対策に詳しいNPO法人プラス・アーツ理事長で、防災プロデューサーの永田宏和さんは、朝日新聞社などが都内で開いた防災イベント「災害イツモフォーラムTOKYO」の講演で、そう話した。

 自宅で安全が確保できる場合は、地域の避難所で過ごさないこともある。しかし、電気やガス、水道といったライフラインが止まった状態で1週間過ごすには、どんな蓄えをすればいいのだろう。

 永田さんは、自宅で過ごすための12種類のグッズを、講演で紹介した。

 まずは非常食。4人家族で1日3食なら84食分を、全て新たに買う必要はない。最初の3日間は、冷蔵庫の食品でしのぐようにする。初日に食べるもの以外は、保冷剤と共にクーラーボックスに移す。冷凍食品を保冷剤代わりに使うのも一案。こうすれば、備蓄は残り4日分で済む。

 覚えておきたいのが、「ローリングストック」という備蓄方法だ。普段から少しずつ食べては買い足す方法で、気づいたら消費期限切れ、という無駄を防げる。備蓄といえば、缶詰や乾パンなど長く保管できるものを想像しがちだが、永田さんは「消費期限は1年で十分です」という。

 4日分(1人12食)の場合、毎月1食分を食べて買い替える。こうすれば、12カ月で12食分がそっくり入れ替わる。「レトルトなどで自分好みのものに。災害時であっても、単調ではない食事が楽しめる」と永田さん。

 温かい食事のためには、カセットコンロとボンベが必要だ。1カ月分として一般的なサイズのボンベを15本ほど持っておくと安心という。

 停電に備えて、LEDランタンは必須。懐中電灯よりも多方面を照らすため、照明として優れているという。「暗闇の余震は怖い。リビング、キッチン、トイレに1台ずつ置くと良い」。両手を自由に使えるヘッドライトも便利。電池も忘れずに備えたい。

 介護用品の口腔(こうくう)ケア用ウェットティッシュは断水で歯が磨けない時や、箸やスプーンを拭く時に使える。ウェットタオルも全身を拭くには複数枚必要。多めに用意したい。

 「災害は平時にやってくる。一日も早く備えを進めてほしい」と永田さんは呼びかける。また、避難所には物資や支援の情報が集まるため、自宅にいる場合も情報収集に通う必要はあるという。

(2017年10月3日朝刊の記事を再構成)

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