能楽笛方藤田流11世家元の藤田六郎兵衛(ふじた・ろくろびょうえ、本名藤田昭彦〈ふじた・あきひこ〉)さんが28日、肝臓がんで死去した。64歳だった。通夜は31日午後7時、葬儀は9月1日午前10時から名古屋市千種区千種2の19の1のいちやなぎ中央斎場で。喪主は妻貞枝(さだえ)さん。

 尾張藩の能楽師だった笛方藤田流の10世家元の孫に生まれた。幼少から笛を修練し、名古屋音楽短大(現名古屋音楽大)で声楽を学んだのち、1980年に家元、82年に「六郎兵衛」を襲名。復曲能や新作能も手がけ、名古屋を拠点に国内外で能楽振興に努めた。現代音楽との共演を企画するなどして伝統芸能の新境地を開いた。

 2011年に観世寿夫記念法政大学能楽賞。主宰していた能会「萬歳楽座」が11年度の文化庁芸術祭大賞を受賞した。