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 鹿児島市堀江町の氷屋「柳川氷室」が今年で創業40年を迎えた。毎年、夏になると販売するふわっとした食感のかき氷が、地元や観光客らに愛されている。海外からの観光客も増え始めているという。

 8月下旬の昼過ぎ。店を訪れると、若者や家族連れ、スーツ姿のサラリーマンなど30人以上が行列をつくっていた。毎年食べに来るという薩摩川内市の会社員、日笠山恵里子さん(26)は「氷がふわふわして、ほかにはない食感」と笑みをこぼした。

 1978年創業の柳川氷室は、普段は天文館の飲食店などで使用される氷を販売している。約20年前にかき氷の販売も始めたところ、そのおいしさが口コミで広まり、今では鹿児島を代表するかき氷の一つとなった。

 こだわりは、鹿児島市郊外にある大重谷水源の湧き水から作った氷を使うこと。6日間かけてじっくりと凍らせることで、密度の高い氷になり、削るとふわっとした食感となる。

 30種類近くある味のうちから、今年の新メニュー、木イチゴソースとミルクがたっぷりかかった「プレミアムストロベリー」(550円)を食べてみた。

 口の中で、氷が綿菓子のように溶けていく。山盛りの氷を食べ進め、ほぼ丸ごと入った木イチゴの果肉を口に含むと、甘酸っぱさが口の中に広がった。かき氷を最後の一口まで楽しむことができた。

 近年、鹿児島を訪れる海外からの観光客が増えたのに伴い、外国人が立ち寄ることも増えたという。フェリー乗り場が近いことや近くにツアーバスが止まるようになったことも影響し、店の前を通りかかる外国人も少なくない。

 約10年前から店のメニュー看板に英語を併記し、数年前には行列待ちの客らのために手に持てるラミネート加工した英語版も作製。「Japanese Orange」と紹介する「日向夏」や、日本らしい「宇治」が人気だという。

 かき氷にシロップをかけていた従業員の小湊朝姫(あき)さん(43)によれば、中国やブラジル、ロシア、フランスなど各国の客が来た。「日本人はもちろん、鹿児島に来た外国の方にも涼んでほしい」と話す。

 11月3日まで。午前11時~午後6時、300~550円。50円足せばミルクをかけられる。問い合わせは同店まで(099・222・4609)。(小瀬康太郎)