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 福岡海上保安部は29日、博多湾の無人島「端島(はしま)」で会社員の男性(53)=福岡市東区=を救助し、発表した。男性は27日夜に福岡市営渡船に乗って夜景を撮影中、過って海へ転落。泳ぎ着いた端島で二晩を過ごしたという。渡船を運航する市客船事務所は、男性の転落を把握していなかった。

 同保安部によると、男性は27日午後8時、博多ふ頭(福岡市博多区)から志賀島(同市東区)行きの市営渡船に乗船。夜景を携帯電話で撮影しようとして、船尾から過って海に転落した。近くの端島まで自力で泳いだが、携帯電話を落としたため救助を呼べなかったという。

 男性は泳ぐ際に体力を消耗。28日は灯台付近や岩の上から海上の船に助けを求めたが、気づかれなかった。29日午前6時半ごろになって、近くを通った遊漁船に発見された。男性は「船の上で酒を飲んでいた。島では飲まず食わずだった」と説明。けがはしていないという。

 市客船事務所によると、渡船の乗客は28人。船長や機関士が乗下船時に数えていたが、男性がいなくなったことには気がつかなかったという。

 同事務所の前田修所長は「転落された方には誠に申し訳ない。今後は巡視の徹底など安全に配慮したい」とコメントした。(木下広大)