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 夏の甲子園で、秋田代表として103年ぶりに決勝を戦った金足農。この快進撃に胸を躍らせたベイスターズの選手がいる。同じ秋田の明桜高校からプロに入った砂田毅樹(よしき、23)だ。

 秋田大会の決勝は、金足農と明桜の対戦だった。テレビで観戦した砂田は、この時すでに金足農のエース吉田輝星(こうせい、3年)のずば抜けた力を感じていたという。「母校には申し訳ないけれど、吉田君が甲子園に行った方がいいなと思って見ていた」。試合は緊迫した投手戦。明桜も善戦したが、吉田が完封した金足農が2―0で接戦を制した。

 砂田の期待通り、吉田は甲子園で快投を続けた。3回戦では強打の横浜(南神奈川)に完投勝ち。大会前の下馬評を覆し、公立の農業高校が「カナノウ旋風」を巻き起こしながら決勝の舞台に勝ち上がった。

 砂田は言う。「記念すべき100回大会の決勝に、秋田の高校が出ていることがうれしかった」。一方で、決勝で大阪桐蔭に打ち込まれた吉田には同情する。「秋田大会と比べると、甲子園の決勝で投げていた球は別物だった」。同じ投手だからこそ、疲労の影響による球の質の違いが画面越しでもはっきりとわかった。「全国でも大阪桐蔭と勝負できるのは吉田君だけだと思っていた。1回戦や2回戦で対戦する姿も見てみたかった」

 自身は高校時代、利き腕の左腕に死球を受け、思うように投げられなかった時期がある。2013年秋の育成ドラフトで入団し、2軍でこつこつ実績を残して支配下登録をつかみ取った。昨季は62試合、今季もチーム最多の59試合に登板。今やブルペンに欠かせない若き鉄腕に成長した。

 それだけに、酷暑の甲子園で計881球を投じた吉田の体が気にかかる。「この何十年間に秋田から出た選手の中で、吉田君は一番の投手だと思う。ケガでプロに行けなくなるようなことにならないように、注意してほしい」(記録は13日時点)(波戸健一)

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