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 大きな地震が起き、家が壊れるなど自宅にとどまれない状況になったら、身の安全を確保した上で避難所に行くことになります。どんなことに気を付けたらいいでしょうか。

 日本気象協会は、備蓄の心得として、避難所へ移動するときに必要な物をホームページで紹介している。水やレトルト食品などの食料、生活用品などを家族のリュックに分けて背負えるようにしておくよう呼びかけている。

避難所へもっていく物(同協会による)

【飲食料品】

・飲料水

・給水車からもらうためのポリタンク

・レトルト食品

・アルファ米

・缶詰、菓子類

【生活用品】

・歯ブラシ

・除菌ウェットティッシュ

・懐中電灯

・毛布

【情報確認手段】

・携帯電話充電器

・手回し充電式などのラジオ

【女性向け】

・生理用品

【乳幼児向け】

・スティックタイプの粉ミルク、哺乳瓶

・紙おむつ、お尻ふき

【高齢者向け】

・おかゆなど軟らかい食品

・常備薬、処方薬

・お薬手帳

避難時に気をつけること

 東京都が発行している「東京防災」では、地震後に家から避難をする際の注意点について、以下のように書かれている。

・出火の原因がないか確認

・ブレーカーを落とす

・ガスの元栓を閉める

・家の外に、避難先、自身や家族の安否を書いたメモを貼っておく

・災害伝言板やSNSで避難していることなどを書き込む

・避難所までの道では、落下物に気をつけ、ひび割れたビルは危険なので近づかない

居住地ごとに行き先

 災害対策基本法では住民が一定期間、身を寄せる避難所は市町村長が指定する。居住地ごとに行き先が決められ、災害が起きたら近隣に住む市町村職員と住民が協力して運営していく。

 神戸市の「人と防災未来センター」の斉藤容子主任研究員は「避難所がどんな所かあらかじめ知っておくことが大切です」と話す。初めは雑魚寝で我慢できても、疲れが出て緊張も続かなくなる。「間仕切りなど、考えておくべきことがあります。持ち寄れそうな物や必要な物がない時の代替法を検討しておくと、環境を早く整えられます」

 どんな場所かを想像すると、持ち出し品の準備もしやすい。だれにでも必要な物と、アレルギー対策など人によって必要な物がある。まずは身の回りにある物で準備を進めるといい。例えば眼鏡を買い替えた時、古いものを取っておく。衣替えの時にもう着ないトレーナーや下着をまとめる。防寒に加え授乳や着替えの際の覆いにも使えるストールなど、複数の使い方ができる物を考えることも大切だ。

 備品の準備は、助けを呼ぶ笛など常に持ち歩くもの、被災時の持ち出し品、自宅で過ごす時の食料のストックなどに分けて考える。同センターはチェックリストを作っており、ホームページ(http://www.dri.ne.jp別ウインドウで開きます)でダウンロードできる。

特別な支援が必要な人のための福祉避難所

 災害対策基本法は、障害者や妊産婦など特別な支援が必要な人のための福祉避難所を設けるように定めているが、地域によって準備状況に差がある。

 子どもがいる女性の被災体験を聞き取ったNPO法人ママプラグの冨川万美副理事長は「避難所は過ごしにくかったという声が上がった」と話す。満員電車の中で丸一日過ごすようなものだ。あまりに居づらくて、津波で一部壊れた自宅に戻ったという人もいたという。

 冨川さんは「避難所には情報が集まり、人と話せて安心できるという面もある。情報を得るのに活用すると考えるといいでしょう」とアドバイスする。

緊急の場合は

 災害対策基本法は、避難生活を送る「指定避難所」と、切迫した災害の危険から逃れるための「指定緊急避難場所」とを区別している。後者は洪水など災害の種類ごとに指定される。東日本大震災では両者が必ずしも明確に区別されず被害拡大の一因になったと指摘されたため、法律を改正して明記した。

スマホで探す

 避難所がどこにあるかは市町村が広報している。ソフトウェア開発会社ファーストメディアの無料スマホアプリ「防災情報 全国避難所ガイド」は、全国12万件超の避難所を収録し、随時情報を更新。最寄りの避難所への行き方を検索できる。通信状況が悪くても、オフラインで方向を指し示す機能がある。

子連れなら

 NPO法人ママプラグが企画した「被災ママ812人が作った 子連れ防災手帖(てちょう)」(メディアファクトリー)は、子連れでの避難に関する案内書だ。避難中になくて困ったものや被災後の子どもの変化と対応の仕方、おすすめの防災グッズのほか、被災時に出産を迎えた人の体験談なども書かれている。

(2015年3月16日朝刊の記事を再構成。肩書は掲載当時)

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