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 テレビが備え付けられた賃貸住宅の入居者に、NHKの受信料を支払う義務があるかどうかが争われた訴訟で、「義務がある」という判決が確定した。最高裁第一小法廷(山口厚裁判長)が29日付の決定で、受信料の返還を求めた入居者側の上告を退けた。NHKによると、こうしたケースの訴訟で、NHKの勝訴が最高裁で確定したのは初めて。

 放送法64条は、NHKを受信できる「受信設備を設置した者」に受信契約を結ぶ義務があると定めている。裁判では、テレビ付き賃貸住宅の場合、入居者が「設置した者」に当たるかが争われた。一審・東京地裁は「据え付けはオーナーか管理会社と推認される」として、入居者に支払い義務はないとしたが、二審・東京高裁は、「受信設備を占有使用して放送を受信できる人」も「設置した者」に含まれると判断。入居者に支払い義務があるとしていた。

 一、二審判決によると、原告の男性は2015年10~11月、兵庫県内の家電付き賃貸住宅に入居。NHKに1カ月分の受信料1310円をいったん支払ったが、「一時的に入居していたに過ぎない」として返還を求めていた。(岡本玄)