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 野球の第12回U18(18歳以下)アジア選手権(宮崎市、9月3日開幕)に出場する高校日本代表チームは8月31日、KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎(宮崎市)で宮崎県高校選抜と壮行試合をし、4―2で勝利した。

 2点リードの九回、吉田輝星(金足農)にやっと出番が巡ってきた。代表初登板。「投げたい」という気持ちがあふれ出た。ベンチからマウンドへ全力で駆けた。「しようとは思っていなかったんですが、気づいたら全力でした」。高ぶる右腕を、宮崎の1万6千人の観衆が大歓声で迎えた。

 甲子園以来となる実戦。そこで見せたような冷静な力配分は必要なかった。初球からトップギア。「体が動きすぎて、ボールが行きすぎて、気持ちもあがっていました」

 先頭へのツーシームが死球となったが、投げた球種を忘れるほど集中していた。それ以外の10球は全て直球。次打者からは三振(盗塁刺で併殺)を奪い、最後の打者はバットをへし折って投ゴロに仕留めた。最速は149キロ。「久しぶりの実戦。全力をぶつけました」。涼やかな笑顔で振り返った。

 代表チームにとって最も大きな懸案事項は、甲子園での疲れが残る吉田を回復させることだった。東京合宿では配慮で別メニュー調整を徹底した。「焦る気持ちもあったと思うが、よう抑えてきた」と永田裕治監督。この日の快投を見て、「これでめどはたった。長いイニングを考えているが、色んな使い方もある」と手応えも。

 大会直前、吉田の放った輝きは、チームの不安をきれいにかき消した。(小俣勇貴

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