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 米軍三沢基地(青森県三沢市)所属のF16戦闘機が小川原湖(同県東北町)に燃料タンク2本を投棄した事故で、小川原湖漁協は、事故によって全面禁漁に追い込まれたとして、9323万円の損害賠償を日米両国に求める方針を固めた。今後、国が金額が妥当か検討し、米側と協議する。

 事故は今年2月20日に発生。漁協は、タンクの破片と流出した燃料が十分に回収されるまで安全が担保されないとして、翌21日から3月21日まで禁漁となり、その間は特産のシジミやシラウオ、ワカサギなどをとることができなくなった。

 漁協関係者によると、1日の漁協の臨時総会で損害賠償を求める方針が決まった。2015~17年の2~3月の漁獲量から1日あたりの漁獲量を割り出し、直近の魚価などをかけあわせて損害額を算出した。対象となるのは漁師約180人とみられ、漁協が賠償金を配分する。シジミ漁師の60代男性は「1カ月の禁漁期間中に得られなかった収入分が今もすべての漁師に重くのしかかっている」と話した。

 日米地位協定では、米軍の公務中の事故で民間に生じた損害について、米軍に責任がある場合の米側の負担は「補償額や賠償判決の額の75%」と定められ、残り25%は日本側の負担となる。今後請求を受けた国が米側と協議するが、米側がどこまで補償を認めるかは不透明だ。