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 がん患者の3割が「勤労世代」(20~64歳)と言われるなか、仕事と治療の両立支援を考える催しが8月30日、長野市民病院(長野市)で開かれた。県内の32企業・団体の人事担当者や産業保健師らが参加。担当者は病院と職場による「病職連携」を充実させることが大事と呼びかけた。

 同病院は今年度、全国で七つある厚生労働省のがん患者両立支援モデル事業病院に県内で唯一選ばれた。今回の取り組みもその一環で初めて開かれた。同病院のがん相談支援センターには、社会保険労務士や医療ソーシャルワーカー、看護師がスタッフとして常駐している。

 両立支援コーディネーターで、がん看護専門看護師の横川史穂子さんは、同病院の調査で、がんと診断されたことで37%が仕事を辞めていたことを紹介。がんはストレスが原因と聞き、それが仕事によるものとの判断や、「治療に専念したい」といった理由が目立つという。

 横川さんは「厳しい病状を告げられると、自分の意思がコントロールできずに衝撃や否認、怒り、絶望感が生じる。そういう反応は6週間ほどで回復することを知った上で、仕事を辞めたいと言ってきたら、重大な決断の前に専門家に相談することを勧めてほしい」と話した。

 両立支援スーパーバイザーで特定社会保険労務士の北原啓祐さんは、2016年にがん対策基本法が改正され、患者の雇用継続に配慮せねばならないという「事業主の責務」が明記されたことを説明。がん治療には、体力低下や疲れが取れないなど「がん関連疲労」が伴うことを指摘し、「患者本人の気持ちや頑張りに寄り添ってほしい」と語った。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(北沢祐生)