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 台風21号が接近した4日、新幹線が運休して再開の見通しが立たない中、JR新大阪駅には行き場を失った人々があふれた。座り込んでスマートフォンをいじったり、スーツケースを引いてうろうろしたり。風が強くなった午後2時ごろには、強風が出入り口から駅内に吹き込み、悲鳴を上げる人もいた。

 東京都江戸川区の女性(30)は家族旅行の帰りに台風に遭遇した。この日正午ごろに駅に着いたが、新幹線はほとんど動いていなかった。「駅の中のカフェはほとんど休業しているし、待合室の椅子は満員」。床に座り、5歳の息子に旅行中の様子を撮影したビデオを見せて時間をつぶした。おなかには8カ月の赤ちゃんがいる。「本当はこんな冷たいところに座るのはあまりよくないんでしょうけど……」

 大阪市東淀川区の会社員、内田考輝さん(30)は床に座ってノートパソコンを開き、仕事をしながら運転の再開を待った。仕事の都合で4日中に茨城県つくば市に行かなければならないという。「安全に配慮して運休するのは乗客としてはうれしいことだけど、自分に用事がある時はそうも言っていられない。時間をロスしている気分になります」(国方萌乃)