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 名古屋市が設けたがん治療施設「名古屋陽子線治療センター」(北区)を巡り、市は、施工した日立製作所を相手取り、維持管理などにかかる契約金(総額約101億円)の支払いを約4億4300万円減らすよう求める訴訟を名古屋地裁に起こす方針を発表した。9月の定例市議会に関連議案を提出する。

 陽子線治療センターは、2009年に就任した河村たかし市長が必要性を疑問視し、工事を約4カ月間凍結。センターは13年2月に治療を始めたが、市は工事の一時凍結や日立工場の東日本大震災被災で最大8カ月事業が止まったとして、その間の契約金の支払いを免れるべきだと主張。日立も減額に応じる意向を示しているが、その額は市の主張と比べると約2億8千万円の開きがある。

 一方、日立は16年4月、一時凍結によって工期が遅れたことに伴う追加費用約3億8200万円の支払いを市に求める訴訟を起こしている。市によると、名古屋地裁は10月下旬にも和解案を示す見込みで、市は新たな訴訟を併合して審理するよう地裁に上申し、契約金の支払額を確定させたいという。(関謙次)