[PR]

患者を生きる・スポーツ「1型糖尿病」(3)

 戦力外通告から4カ月後の2004年3月、1型糖尿病の杉山新さん(38)はサッカーJ2ヴァンフォーレ甲府との再契約を果たし、ピッチに立った。サポーターが詰めかけたスタジアム、入場前の廊下でスパイクがカチャカチャ鳴る音、芝生の匂い――。サッカーを再びプロの世界でできる喜びに浸った。

 1日4回、ペン型のインスリンをおなかや太ももに注射する。インスリンは禁止物質に指定されているため、治療で使うという証明書類を日本アンチ・ドーピング機構に提出する必要があった。

 練習中の低血糖はスポーツドリンクを飲んで防ぐ。練習や試合中は血糖値を測れないので、感覚を頼りにドリンクと一緒に飲む水の量で調整していた。

 それでも、汗をかいてのどが渇くと、ドリンクを飲み過ぎて血糖値が上がり過ぎてしまったり、体質的に血糖値が上がりやすいのか、「さっきまで低血糖だったのに今は上がり過ぎている」ということもあったりした。脱水の影響か、夏には足の「こむら返り」が起きることも多かった。

 病気だと知っても、甲府のチー…

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら