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 台風21号の接近から一夜明けた5日、山梨県内でも様々な被害が明らかになった。強風で5人が重軽傷を負い、収穫期を迎えたモモが落下するなど農作物被害も確認された。早川町全域に出ていた避難勧告は5日朝に解除された。

 県警によると、南アルプス市では電線に引っかかった倒木を撤去していた男性(75)に太さ約13センチの木が当たり、頭の骨が折れる重傷。笛吹市では脚立から男性が転落し、足の骨が折れる重傷を負った。

 県農業技術課などによると、峡東地域ではモモやブドウ、リンゴなどの果実が落下し、モモやスモモなどの果樹が枝折れをした。甲府市や中央市などではトウモロコシやナス、キュウリなどの野菜も強風にあおられ倒れた。ブドウ棚やイチゴハウスが倒れる被害も相次いだ。

 笛吹市の農家、小林勝利(しょうり)さん(75)の畑では、晩生種の黄桃「幸香」の木8本の実の半分が落下した。残ったモモも多くが傷つき、出荷できないといい、「これから収穫予定だったので残念」と話した。

 同市の御坂中学校は、体育館の屋根の約4分の1が吹き飛ばされた。けが人はいなかったが、トタン屋根が飛散。隣接する光国寺の墓地の墓石7基を倒した。前PTA会長の五味勇樹さん(43)は被害の知らせで学校に駆けつけ、「体育館では15、16日に文化祭と体育祭が予定されている」と不安な表情を見せた。

 同校は5日朝、近くの御坂西小を会場として借りることを決定。体育の授業には市御坂体育館を使う。茅(ちの)賢一校長(58)は「体育館の修理には数カ月かかりそう。文化祭などの行事は予定通りできそうで安心した」と話した。

 電線が切れる被害も多発し、4日夜には富士河口湖町で約2500戸、鳴沢村で約700戸が停電し、一部世帯では5日も停電が続いた。

 県教委などによると、5日は通学路の通行止めが続いた早川町の小中学校など4校が臨時休校。北杜市を中心に小中学校、高校、特別支援学校の計28校が始業時間を遅らせた。