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 24時間運用可能な関西空港が、滑走路閉鎖から1日以上たっても再開できなくなった。取り残された利用客らは一夜明けた5日朝から順次救出されたが、対応の遅れにいらだちを募らせた。運営会社の業務継続計画(BCP)で想定していた災害は地震・津波。台風の備えについて、「甘かった」と認めた。

 「(台風を)やり過ごそうと思ったが、高潮にさらわれてしまった」

 関西空港を運営する「関西エアポート」(本社・大阪府泉佐野市)は5日夜、西尾裕・専務執行役員が報道陣の取材に応じ、今回の事態についてこう述べた。

 非常に強い台風21号の接近に、関西の鉄道各社は3日から警戒を強めていた。関空と対岸を結ぶ関空連絡橋の鉄道路線を担うJR西日本と南海電鉄は、4日正午をめどに全線を運休すると事前に発表していた。

 ただ、航空会社の関係者によると、関空では「夕方には再開できる」との見通しが伝えられていた。

 現実には、関空が想定してきた1961年の第2室戸台風を上回る過去最高の329センチの潮位を記録し、第1滑走路は冠水した。連絡橋はタンカーの衝突で激しく損壊し、片側の道路しか走れなくなった。

 一方、関西エアポートの関係者によると、この日の職員の出勤は必要最小限でよいとの連絡があり、出社職員は少なめだった。応援も得られず、取り残された利用客への情報提供は後手に回った。

 「最初から最後まで何が起こっているかわからなかった」。関空で1日半以上足止めされた京都市の男性会社員(33)は憤る。

 4日午前の便でソウルへ向かう予定だった。「(4日)夜なら飛ぶ」と航空会社に言われ、便を変更して妻と待ったが、同日午後に滑走路が閉鎖された。「5日朝から高速船が出ることも情報提供がなかった」

 関西エアポートの業務継続計画(BCP)で想定される災害は、南海トラフ地震のような地震・津波。「津波で浸水する可能性は極めて低い」「ライフラインは短期間で復旧する」と記され、連絡橋が長期間不通になるような事態は想定されていなかった。

 外国人観光客の急増で、今年度の利用客数は1日あたり8万人を超えるが、食料や水などの備蓄は1万人3日分だった。ある航空会社の担当者は「危機意識が追いついていなかったのではないか」と指摘する。

 航空各社も対応に追われた。1…

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